第 43回 熊野古道・大辺路  田辺市北町 - 富田 (白浜泊)   2005年11月16日

(計画編)
16日から3泊4日で大辺路を歩く。
天気予報では、大陸からの寒気を伴った高気圧が張り出し、
16日は晴、気温は 13〜19度
17日〜19日は、晴ときどき曇り、気温は6〜15度とぐっと冷え込む。

今回の新兵器は、毎回下げていたモンベルのバッグ(貴重品、カメラ、地図入れ)
が歩くときに邪魔に感じることがあるので、ベストに替えてみる。
スポーツショップにあるポケットの多いベストは1万円前後はする。
しかし、オークワの作業着コーナーに売っていた、800円くらいのものを購入。
ついでにパンツも薄手のナイロン製のものから寒気対策として、カーゴパンツ
(これも同様800円くらいのもの)を購入。両側の股にはポケットが付いている。
さらにiPodShuffleの充電の為にコンセントからUSB機器を充電するアダプタを用意。
(株)プロテック USB ACアダプター AC2001 (¥800円くらい)
*ダイソーのUSB ACアダプタはiPodShuffleの内蔵ソフトを更新すると、充電操作
にコツがいるらしいが、これは問題なく機能した。

3日分の着替え、携帯電話、デジカメ2台、iPod Shuffle、資料一式(地図のプリント
の裏面に”歩く旅シリーズ「熊野古道を歩く」”の該当箇所をコピーしたもの)などである。
もちろん、”和歌山県街道マップ 熊野古道 大辺路”は必須の資料。
ただ、掲載エリアが全行程を網羅していない。(大辺路は消滅したり、不明の箇所
が多いため)

行きは、JRバス、大阪駅前7:50発、田辺駅前 10:30着(2,700円)で行く。
これより1時間早く電車があるが、なにせ停車駅が36駅もあるし、初日は行程調整
のため3、4時間程度の街道歩きとなるので、バスにした。
宿泊は、初日に紀伊富田の最寄り、白浜温泉、グリーンヒル白浜(朝食付き 5,000円)。
翌日は周参見の民宿かわべ(2食付き7,500円)、3日目は串本のビジネスホテルを予定。
いずれもじゃらんネットを使って検索し、コストパフォーマンスとロケーションの点で吟味した。

大辺路は、定番のガイドブック”和歌山県街道マップ 熊野古道”にその半分くらいの行程が
記されていない。これは、大辺路の多くが消失しているためだが、その後地元有志の人たちが
復元に尽力されている町もあるという。
今回の目的には、街道マップに記されていない最新の大辺路復元情況を実地に調べることと、
連続した街道という意味で、街道マップに記されていないエリアの大半が国道42号線なのだが、
車の往来の頻度、大型車の頻度、路側の広さは危険を感じずに歩ける現実的なものかどうか、
などにも留意して報告したい。

(大辺路・1日目)

 JR大阪駅前のバスセンターから乗車。
7:50発、なんばOCATに停車の後、
阪神高速湾岸線を通り、りんくうから近畿
自動車道へ入る。

紀ノ川を渡ったあと、車窓から虹が見えた。

4列シートだが、快適なドライブで、途中停車
も少ないので、和歌山方面へ行くときは、バス
も有力な手段であることが分かった。
ほぼ定刻に田辺駅前に到着。


 田辺駅前の弁慶像。
駅の左手に観光案内所があり、そこで各種
パンフレットを入手できる。
 駅前の通りを2つ目の信号で右折し北新町
商店街を進む。
ちょっと懐かしい雰囲気の漂う商店街を歩くと、
まもなく左手に鳥居が見えてくる。 (蟻通神社)

 蟻通神社は、「昔、外国の使者がホラ貝に糸を
通さなければ、日本を属国にしてしまうぞ。と言われ
困っていたところに知恵者が来て、ホラ貝の一方に
蜜をたらし、糸を巻いた蟻を反対側から入れたところ
見事に糸はホラ貝を通り、使者は退散した」という
故事にちなみ、知恵の神様として崇敬されている。

「外国の使者」
って、支那の
ことだと思うが、
むちゃなことを
言ってくるのは
古今不変という
ことか。







 大辺路の起点
(田辺市北新町)
道分け石

『左くまの道』
の下に
『すくは大へち』
と小さく刻まれて
いる。

正面は
『右きみゐ寺』


 商店街を駅前通
りに向けて戻る。

湊本通り商店街
の垂れ幕を過ぎ
南へ向かう。
下調べでは、もう
一本線路側の道
を旧道と考えて
いたが、道分け石
は、直進を大辺路
としている。
「くまの道」とは
中辺路のこと。

 駅前通りを横切り直進すると、右手に闘鶏神社がある。
熊野水軍を率いていた別当家が、源平合戦の折りどちらに
味方するかを両家の旗印になぞらえ、紅白の鶏を7羽ずつ
戦わせ占ったところ、「赤き鶏ひとつも勝たず皆負け」たため、
源氏の白旗をなびかせた熊野水軍を率いて紀伊水道をおし
渡ったという。

 ちなみに、小学生の運動帽子(赤白のリバーシブル)は、
源平の旗印の色から来ているという。



















 昨年、中辺路を歩く際にお世話になった、田辺シティプラザ
ホテル南西から二つ池大橋(写真の高架)を渡る。
ホテルの西側から県道へ降りるが、このあたりは開発されて
いるため正確な旧道は消失していると思われる。

 ホテルの前を通り、線路の南側の県道31号線を進む。








 工業高校前のバス停を過ぎ、東山2丁目で北側へ分岐する
道へ進む。500mほどで再び県道に出るが、そのまま横断し、
県道の南側を進む。
(写真:下段)











紀伊新庄駅の
南側のあたる。











 また、県道を渡り、
川沿いに上流方向
へ進み、JAの倉庫
前の橋を渡り左折。










川縁の土手道から
ガードレールのある
アスファルト道へ
上がり、国道42
号線(高架)をくぐる。

新庄峠。
田鶴トンネルを
迂回する峠道。
工場手前の二股
を右手の道を進行。



 新庄峠から海を
望む。

工業団地、雇用
促進住宅を過ぎる
と、下り坂になる。

トンネルを抜けた
国道42号線に
出る。
(12:14)



 国道42号線を歩く。一段上がった歩道ではないが、幅もなんとか
許容できる範囲。

 JR朝来(あっそ)駅の手前で国道は高架となるが、高架部分は
歩道の幅がほとんどないので、手前で左手の道を進み、陸橋を
渡る。高架に平行して進むと、家の裏手のさらに溝で阻まれるが
またげる程度の幅なので、むりやり進み国道に合流する。
 岩崎からは、線路を右手に見ながら平行に進むが、歩道がガード
レールで仕切られている。
今回の大辺路歩きは、世界遺産登録のハイライト部分以外の道が
はたして歩行するのに危険なのかどうか、その点からも歩ける道
なのかをも検証していくが、結果から言うと、今日のルートは歩行
に問題はない。 

朝来




線路沿いに
進む







 富田川を左手
に見ながら進み、
JR線路が西に曲
がり離れるあたり
で、国道を抜けて
直進する。

(写真:右)
JR線、国道が
曲がる地点。
左折すると郵便橋




旧道は下流の「血深の渡し」で渡船によっていたが、もっとも近い
橋が郵便橋の2つ下流側にある白鷺橋。


 しかし、川の西岸の道が工事中で通行禁止だったため、
いったん郵便橋を渡り迂回してまた西岸に戻った。
写真は郵便橋を渡ってから東岸から写したもの。
石碑には郵便橋物語として由来を記してある。

 (13:06)



北富田小学校
前の人専用の
橋を渡り、西岸
へ戻る。

富田川の清流。








西岸を南下し、
白鷺橋へ向かう。


橋から下流の血深
の渡しのあたりを
写す。

水の透明度が
高い非常に
きれいな川。



 東岸の血深の渡しの近く。
天然記念物のオオウナギの生息地。

 すぐに、平間神社があり、さらに少し行くと、集落の
向こうに清願時























 白鷺橋から渡ったところから、郵便橋で川を横断した国道42号線
に再び合流している。
歩道は一段高くなっている上に、交通量も少なく問題はない。
しかし、本日の宿のある白浜までの移動手段が問題であり、
バス、JR線ともに本数は限られている。

 紀伊富田駅から田辺方面の時刻表 では13:49に富田駅から
白浜に行き、30分ほど白浜駅で時間をつぶした後、白浜温泉無料
シャトルバス
(14:30発)に乗れば、15分ほどでホテルグリーンヒル
白浜へ行ける。
余裕をもって白浜観光もできるというコストパフォーマンスに優れた
プランだ。
しかし、日神社に着いたときは13:45! 電車の時刻まであと4分。

日神社からほどなく
富田橋があり、
駅までは10分から
15分くらい。
走って、逃したら
すごく悔しいので、
止めた。

日神社で参拝して
小休止し、次の手段
を考えることにした。



 日(にち)神社
本殿は文政7年(1824)の建立。祭神は天照大神。
一間社・隅木入り春日造り。室町初期、南北朝時代以降の棟札も
ある歴史ある神社。

 富田橋からは山側へ入り、山道を歩き富田坂を越える。
さらに仏坂を越えて、周参見へでるがこれでちょうどいいくらいの
時間がかかるので大辺路歩きの一日目はここ富田橋のたもとまで
とした。
JR富田駅からの次の電車はいっきにとんで15:38発。
白浜駅からの無料シャトルバスは16:30発。夕日を眺めながら
崎の湯に浸かることを目的としているので、時間的に厳しい。


 ここまでの歩行データ
 21,161歩 (しっかり歩行:15,853歩)
15.87km 640Kcal (525g)











(番外編:富田から白浜温泉)
富田橋を渡り、バス停で時間を見ると、14:18発の白浜方面行き
があった。既に3分経過しており、バスが通り過ぎていった覚えも
無い。
10分ほど待ってもバスは来ない。やはりすでに行った後のようだ。
しかもその次のバスまで1時間以上もある。
JR富田駅まできてみると、エクシブ白浜が岡の上に見える。
シャトルバスはここに14:45分頃通過する。
エクシブまで歩こう。そう思い立ち歩くが岡の上のホテルは
なかなか近づいてこない。時間は迫る。
途中であきらめて、適当なところから次の明光バスに乗ろうと
したが、海岸線に近い道にはバス停もなかった。
白浜温泉まで歩こう。

 白浜空港の
下のトンネルを
抜け、三段壁
の方向へ進む。

途中、別荘地を
越え、海岸線の
美しい景色を眺め
ながら歩くが、
足の裏に違和感が。
マメができている。



 三段壁で、閉館
したハマブランカの
ところで丘の方へ
坂道を登る。
途中、ゴルフ場
を横に見ながら
進むと頂上に
やっと、ホテル
グリーンヒル白浜
が見えた。
結局2時間かかった
16:00到着。


グリーンヒル白浜

ツインルームの
シングル使用。
電気ポットと氷の
入ったポット。
せっけんなどの
アメニティも不足
なく、部屋も館内
も清潔で良い感じ。
窓からはプール
ガーデンが見える。


 白浜温泉街を見下ろす高台に建ち、無料シャトルバスに間に合えば
市街地から離れたロケーションもなんのマイナスにもならなかった。
朝食のバイキング(7:00より)、展望露天風呂(しかも温泉)も
ついて、なんと¥5,000。
難点は、高台にあるために市街地へは、坂道となることくらいだ。
(下り10分、上り15分くらい)
チェックインして、しばらく休憩後、市街地へ降りてみた。
道なりに降りていくと、海岸線に沿った県道34号線を渡ってすぐに
目的地である、「崎の湯」があった。
しかし、「水曜休業」の札にもめげずに進んでいった。





中を覗くと、硫黄
の香りとともに、
波しぶきのかかる
湯船もあり、実に
魅力的な温泉。
次はぜひ入りたい。







 崎の湯から見た
海中展望台が見える。












崎の湯
ただひとつ昔のままの姿を残している湯壺。
日本書紀、万葉集、続日本紀などに「牟婁の湯」
の名で登場し、飛鳥から奈良時代にかけて、斉明・
天智・持統・文武天皇が行幸の折りに湯垢離された
と伝えられる名湯。








 そこから5分ほど
にある牟婁の湯
に入った。

無色の硫黄泉で、
泉質はつるつるして
いて、温泉の王道
と言う感じ。
昔ながらの銭湯の
雰囲気もいい。
時間があれば湯巡り
もいいだろう。


 食事はその先
の居酒屋で。

漁り火丼と
生中ビールとで
1,700円。








 ホテルにはランドリールームもあった。
洗剤:¥100、洗濯機 ¥200
乾燥機¥100


この日の合計歩行データ
33,656歩 (しっかり歩行:26,889歩)
25.2km 1,108Kcal (81.5g)

帰りに買って帰ったビールを飲み、
ミニボトルのウイスキーと柿ピーナッツ
で、街道歩きの興奮を静めつつ、
明日の歩行計画を再確認して就寝。

(このコースの印象)
 特に街道風景があるわけでもなく、いまが時期のみかんの無人販売所があるわけ
でもない。
町なかが中心のルートのため、道路には歩道がちゃんとあり、特に危ないという印象はない。
 2日目に予定している富田坂、仏坂という世界遺産に登録されたルートは途中で
バスの便も期待できず、鉄道の駅もないため周参見まで行かなければならない。
逆算すると、その前日ほ富田になるのだが、バス、鉄道の頻度が2時間に1本程度
のため、白浜に行くにしても田辺に戻るとしても、椿温泉に進むとしても不便。
路線バスの時刻表は明光バスのサイトを調べても田辺発の時間しかなく、他の
ホームページにも情報は見つけられなかった。

 後から思えば、大辺路の全行程を歩くのか、大辺路の世界遺産に登録されたルート
が目的なのか、見極めが必要であり、前者なら4泊5日が必要になると思う。
周参見以降を、その後発見された大辺路をたどるかでまた異なり、国道だけを歩く
のならば3泊4日でも可能であろう。しかし、中辺路で味わったような満足感が
得られるかは疑問も残る。
 2日目は8時に富田から歩き、周参見には15時半ごろ到着した。
9:30頃に富田から歩き始めるのならば、富田から始めてもよいとは思うが、なにせ
交通の便が問題となる。
 最も早い便がスーパーくろしお1号で、10:07分に白浜到着
白浜からはタクシーで10:30頃、富田到着(約10km/2〜3千円)。
途中ペースを上げても世界遺産の山道をふた山越えたころに17時頃の夕暮れ時
となり、周参見の町中まで夕闇の迫る中を歩くことになる。

翌日は、富田へ戻るのに白浜の”湯崎バス停”を7:28に出るバスに乗らなければ、
次の便は2時間後になってしまう。
せっかくのバイキングの朝食を抜くのももったいないので、朝食後タクシーに乗ることに
した。(これももったいない。 ¥2,660した)

*マメはできたら早めにつぶしておくことを再認識。
皮膚を破るのに安全ピンも持参していたが、詰め切りが便利。バンドエイドが4枚
程度しか持っていなかったので、泊まりの歩きには10枚は持っていたい。
この日は歩行距離も短いので、厚手の靴下を一枚だけにしていたのが靴の中で
足とこすれてマメができてしまった。
マメができたのは第6回の粉川街道以来だ。短距離をなめてかかったのは反省。


(翌日へ続く)


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